早池峯神社の桜
2021年4月27日、早池峯神社に桜が咲き始めた。遠野の里が、だいたい4月半頃から咲き始めたので、早池峯神社の桜の咲き始めは、約10日程遅いという事になるか。明後日の4月29日あたりから満開になるだろうか。ただ早池峯神社の境内は杉が主体の為、桜の木は余り無い。 それでも早池峯神社は、桜の季節にはそれなりの空気感を醸し出している。...
View Article開花 金糞平の山桜(2021.05.06)
もう咲いているものと思って来てみたけれど、見ると蕾からようやく花がほころびかけてきた状態だった。とにかく、これで開花宣言だろう。やはり、里よりもかなり遅い。ただ2013年は、5月18日で5分咲き程度だったので、その頃よりも二週間早い開花だと思えば、やはり今年は暖冬だったのが理解できる。...
View Article白望山の語源
白望山は、白見山とも記される。それ以前は朝倉山と呼ばれた、星見の山だった。途中から白望山となり、現在は白見山表記となっている。「白を望む」「白を見る」という言葉から単純に思い浮かぶのは早池峯であった。この白望山界隈で、まだ白い雪を被っている山は、早池峯しかない。その早池峯は疑似白山でもある。早池峯山中に白山と同じ地名が名付けられ、まるで白山をそのまま移動したかのよう。白山は「しらやま」である。つまり...
View Articleデンデラ野の白鹿
昨夜の事だった。貞任からの帰り道、デンデラ野に寄ってみた。すると車に向かってピョン!ピョン!と、とても印象的に高く飛び跳ねている鹿が目に入った。よく見ると、その鹿の色は白色である。俗に云う白鹿。これは「遠野物語32」では旗屋の縫が追いかけ、また「遠野物語61」では白鹿は神なりと伝える。その白鹿が山口部落のデンデラ野にいた。 夜のデンデラ野は、鹿の集会場になっている。
View Article遠野不思議 第九百一話「くくり人形」
立ち入り禁止になっている山の入り口脇に、くくられた人形があった。側面から見ても、意図的に入り口方面を見据える形で人形がくくられている。 悪戯とも、魔除けとも捉える事が出来るこの人形はなんだろうか。恐らく前身は、案山子として使われた人形なのだろう。...
View Article遠野不思議 第九百二話「繋稲荷神社」
上郷町繋地域の稲荷神社で元禄十六年(1703年)に、遠野南部家臣福田氏が勧請したと伝わる。「上郷聞書」には、稲荷神は南部氏家臣福田氏の内神と記されている。この福田氏、赤羽根稲荷神社にも関係が深いようで稲荷が内神というのは間違いないのだろう。ただ気になるのは、赤羽根稲荷神社は京都の稲荷山の愛染寺からの勧請とあるが、この京都稲荷山愛染寺は廃寺となっているが、その理由の一つに邪教として有名となった荼吉尼天...
View Article日が暮れると
遠野もかなり暖かくなり、ストーブも使わなくてもよくなってきた。それでもまだ寒い朝はあるので、ストーブを片付けるにはまだ早い。車で外を巡ると、穏やかな中に馬が佇み、草を食んでいる。遠野の荒川高原には毎年5月の末くらいに馬が放牧されるが、その前にはまだ里の草地に馬を見かける事が多い。荒川高原や貞任高原の日中は、まだ馬などの姿が見えないが、だんだんと夕暮れ近くになってくると鹿が目に付くようになってくる。周...
View Article遠野不思議 第九百三話「柏崎八幡神社」
八幡神社は全国で一番多い神社という事で、紹介するにも少し戸惑いを覚えてしまうほどである。ところで戦神としての八幡神の役割がある事から、戦時中に八・八幡がけが行われた。自分の住む地域の八幡神社の参詣から始まり、八つの八幡神社を参詣すれば、戦に勝つとか戦争から無事に返って来るなどの御利益を信じて八幡神社がけをしたと聞く。柏崎八幡神社の創建は不明。古峯山は、天狗信仰もそうだがメインは火除け信仰。遠野の石碑...
View Article遠野不思議 第九百四話「遠野の犬」
遠野市内で観光客が通らない山に近い道を歩いていると、放し飼いの犬に遭遇する事がある。この時代になると、リードで繋がれていない犬が見つかると飼い主は、かなりのバッシングを受けるのだが、これは知り合いばかりの集落だから出来る事でもある。放し飼いの犬の一番の理由は、熊対策である。遠野では近づく熊を追い払うために、放し飼いにされている犬はそこそこいる。北海道でのヒグマの事故で、鎖に繋がれていた犬が襲われて食...
View Article荒川高原からの月
5月26日は満月で、皆既月食にもなるという。その満月の出を荒川高原で見ようと思い出かけた。太陽が傾いた荒川高原。荒川高原に馬は放牧されていた。太陽は早池峯の側に落ちていく。 だんだんと周囲は暗くなってきている。 月の出の時刻から10分後くらいに、やっと荒川高原に月が見え始めた。ただし雲が多くて、その輪郭がはっきりしない。 月というより、何やら明るい物体が見え始めたような感じだった。...
View Article荒川高原の狐
荒川高原で月の出を待っていると、風で揺れる芝生を歩く茶色の生物が目に付いた。よく見ると、狐だった。耳切山ではタヌキを見かけるが、この1000メートル近くの荒川高原になるとタヌキの姿よりもキツネの方によく遭遇する率が高い気がする。まあ、それでもタヌキもいる。キツネの方が多いというのは勝手な個人的印象という事だ。 遠目で狐を発見したが、だんだんとカメラの方に向かってくる。 かなり近くまで来た。...
View Article遠野不思議 第九百五話「小椋鳥(コムクドリ)」
最近、毎朝「ピチュピチュ、ギーギー」と鳴く鳥がいる。その鳥は、どうやら近所の空き家に巣食ったみたいだ。写真を撮影し調べてみると、どうやらコムクドリみたいだ。 昭和58年遠野市博物館発刊の「遠野の野鳥」にもコムクドリは紹介されているが、昭和48年頃はあちこちで見る事が出来たが、最近数が少なくなってきたと記されている。今はそれから約40年は経つのだが、コムクドリは今ではどれだけいるのだろうか?...
View Article小椋鳥 続編
昨日、記事を書いた小椋鳥だが、今さっきの事。部屋から何やら鳥の鳴声が聞こえるので部屋に入ると、家の猫3匹に囲まれて何かの野鳥の雛がいた。もしやと思って、手に抱えて外に出てみると「ピーピー」と鳴いた。すると、小椋鳥の番が寄って来るじゃないか。恐らく、巣から落ちた小椋鳥の雛を、家の猫が拾って部屋まで連れてきたのだろう。巣はどうも、画像の屋根の角の所の穴のようだ。電線には、小椋鳥の親鳥が留まって心配そうに...
View Article遠野不思議 第九百六話「蓮池の乳神様」
遠野市土淵町の常堅寺の裏手に、小烏瀬川の支流で足洗川の流れに河童淵と呼ばれる場所がある。その川のほとりに、小さな社が建っている。昭和50年に発行された菊池幹編「遠野路」というガイドブックでは河童神が祀られていると紹介されている。しかしそれは、戦後の高度成長期から観光ブームを呼び込もうとした影響もあったのか、観光向けに記された内容となっている。社の前に、河童の赤ん坊が母河童の乳を咥えた像が建っているが...
View Article遠野不思議 第九百七話「遠野かっぱロード」
遠野の街外れから土淵に抜ける道路に高速道路並みのバイバスが開通したのが、東北大震災の翌年2012年の7月。そのバイパスに「遠野かっぱロード」という愛称が採用になったのも、遠野の観光地で有名な常堅寺裏手の河童淵の近くを走るという事もあっただろう。画像に写っている「遠野かっぱロード」立て看板から常堅寺裏手の河童淵までは、確かに河童尽くしで、まさに遠野かっぱロードの名にふさわしい。目につく道路標識には遠野...
View Article遠野不思議 第九百八話「下屋稲荷神社」
「遠野町古蹟残映」によれば、遠野町鍋倉山城址の北東崖中腹にありと記されている。吉田政吉「新・遠野物語」に載っている地図を確認すると、現在の遠野市立博物館の辺りに位置している。...
View Article遠野不思議 第九百九話「高峠山大権現の碑」
旧・小峠の頂から宮守側に下った場所に、「高峠山大権現」の石碑があるという。宮守の郷土史家であった故・水原さんのデータには略図ながら、この石碑の場所が示されているが、その辺を三日間探し回ったが発見できなかった。草木が生い茂っているシーズンでもある為、次は冬枯れのシーズンか雪融けの春に、もう一度探してみたいと思う。また、宮守村郷土を語り合う会発行の「山の祈り」という本にも、この「高峠山大権現」の碑につい...
View Article遠野不思議 第九百十話「謎の檻」
これは、下屋稲荷神社境内にある自然石の稲荷穴にある鉄製の檻。この檻は、どういう意味を持って置かれているのか?動物を閉じ込める檻にしては、要らないと思われる穴が正面の扉と、天井の二ヵ所にある。この穴は、どういう意味の穴なのだろうか?小動物や猫などが入っても、この穴から抜け出せそうな大きさの穴である。ただ正面の扉には鍵がかかるようになっているので、益々穴の意味が分からない。...
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