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Channel: 不思議空間「遠野」 -「遠野物語」をwebせよ!-
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遠野不思議 第九百話「仙人峠駅 不思議な女性の姿」

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旧・仙人峠手前には昔、軽便鉄道が走っていた。しかしトンネルというものは無く釜石と遠野の境界にある仙人峠は、歩いて行き来しなければならなかった。画像の看板の左側を登って人々は仙人峠を越えていた。
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自分が確か小学生の5年生か6年生の頃、知り合いのおじさんにウサギコウモリを見せてやると、車で観音窟まで連れて行かれた。上郷町の外れに、仙人峠へと続く道路の料金所があった。釜石市と繋がるトンネルを含む道路が開通したのが、昭和34年。その料金所が遠野側に設置された事に不満を持つ人達は多かったと聞く。何故なら、仙人峠の山菜やキノコを採るには、料金を払わないと採れなかったからだ。しかし釜石の人達は、料金所が無いのでタダで仙人峠の山菜やキノコを採る事が出来るのは不公平だという不満であった。その料金所が無くなったのが、昭和53年か54年だったと思う。工事費をペイしたからだと聞いた。
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仙人峠をネットで検索すると、殆どが心霊系のサイトと繋がる。なんでもトンネル内で幽霊ライダーが出るとか、幽霊車が追いかけてくるとか。また仙人トンネル入り口手前にあるトイレで幽霊が出たなどという話もあるようだ。昔は、ツルハシを持った人夫が追いかけてくるなどという話を紹介していた本があったのを記憶している。
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この旧仙人トンネルの手前、画像の電話ボックスがある方に昔は、軽便鉄道の仙人峠駅があったそうだ。自分が小学生の頃に来た昭和47年か48年の頃には、そういう名残りは無かった気がするが、実際はよく覚えていない。ただその時、この仙人峠駅跡地での奇妙な話を聞かされた。


軽便鉄道が廃止となり車社会となってきた時代、仙人峠駅の跡地に風呂敷を背負った女性が何度か目撃されたという。いや風呂敷は背負っていなかったとの話もある。ともかくはた目から見ると、まるで仙人峠駅に到着する軽便鉄道を待っているかのようだと。また目撃される時間帯が日が暮れかかった頃だった為に、幽霊か?と話題になったそうである。まあ昭和40年代に聞いた話だから、今の時代ではもう消え去った話題だと思ったが、実は平成になっても目撃例はあったようだ。釜石の方が家に帰る時、バイクでこの峠を通ろうとしたら、やはり薄暗い中電話ボックスの奥辺りに佇む一人の女性の姿に違和感を覚えたと。また、この峠を通るトラックの運転手の間でも女性の目撃例がいくつもあるもようだ。この時代になっても、もう存在しない仙人峠駅跡地に汽車の到着を待っている女性の姿を見る事が出来るのだろうか。



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