「遠野物語83(草分けの家)」
山口の大同、大洞万之丞の家の建てざまは少し外の家とはかはれり。其図次の項に出す。玄関は巽の方に向へり。極めて古き家なり。此家には出して見れば祟りありとて開かざる古文書の葛籠一つあり。 「遠野物語83」...
View Article雨上がり
昨日は一日、かなりの雨が降った。今日は、風は強いものの晴れ間が見える。それでも午前中、場所によってはにわか雨が降った場所もあったようだ。車を走らせていると、何やら道路を急ぎ足で進む動物がいる。猫か?とも思ったが、よく見ると狐だった。尻尾がすっかり濡れたのか、フワッとした狐の尻尾のイメージではなく、濡れて尖がったような尻尾だった為に、猫と見間違ったようだ。...
View Article暖かな日差しの遠野
河川敷では、暖かな日差しに寝ている番の鴨がいた。カメラを向けると…。 あらら、慌てて飛んで行った。。。 少し離れた場所にも、番の鴨と少し距離を置いて雌鴨がいた。やはりカメラを向けると…。 やはり、慌てて飛んで行った。昼寝を邪魔して悪かった。。。 田んぼでは、まだ居座っている白鳥が、何やら泥を漁っていた。白くて綺麗な筈の白鳥なのだが、遠目から見ると泥鳥のように汚く見えて…。...
View Article「遠野物語拾遺61(身代わりの仏像)」
青笹村の菊池某という人の家に、土で作った六寸ばかりの阿弥陀様が、常に煤けて仏壇の上に祀られてあった。ある夜この家の老人熟睡をしていると、夢であったかその仏様が、つかつかと枕元まで歩んで来て、火事だ早く起きろと言われた。驚いて目を覚まして見ると竃の口の柴に火が附いて、家の内は昼間のようであった。急いで家の者を皆起して、火は無事に消し止めたという。これは今から十年近く前の話である。...
View Article五位の光
以前、ある本を読んでいたら「夜のゴイサギは恐ろしい」と書かれていた。しかし、その恐ろしい理由は書かれていなかった。鳥類系の本やネットで調べると、夜のゴイサギの鳴き声は不気味ともあったが決定打にならなかった。 そんな中、竹原春泉「絵本百物語」を読むと「五位の光」という題名と共に、ゴイサギの恐ろしい理由が記されていた。...
View Article旧鼠猫を喰らう
【窮鼠猫を噛む】という故事がある。これは、弱いものでも追い詰められれば、異常な力で反撃する事を言う。ところで画像は「旧鼠」といい、長生きした鼠の事を云う。猫も長生きすると猫又という妖怪になるが、その鼠バージョンが旧鼠だ。昔大和の志貴に赤・黒・白の鼠がいて、常に猫を取って喰らったと云う話で旧鼠が伝えられるが、これではまるで「旧鼠猫を喰らう」で、「窮鼠猫を噛む」の故事を妖怪風に模倣したような話だ。...
View Article「サキ」トイウモノ
勝俣鎭夫「バック トゥ ザ フューチュアー」によれば、「サキ(先)」という言葉は過去を意味していたとする。 「日本の古代・中世社会においては、人々は未来(アト・跡・後)に背を向ける姿勢をとり、過去(サキ・前・先)と向き合い、過去から現在にいたる道を見据え、未来に向かって、後ずさりしているという歴史認識を持っていた。」...
View Article「遠野物語10(深夜の叫び)」
此男ある奥山に入り、茸を採るとて小屋を掛け宿りてありしに、深夜に遠き処にてきやーと云ふ女の叫声聞え胸を轟かしたることもあり。里へ帰りて見れば、其同じ夜、時も同じ時刻に、自分の妹なる女その息子の為に殺されてありき。 「遠野物語10」...
View Article「遠野物語拾遺116(赤い髪)」
土渕村字野崎に前川勘右衛門と言う三十過ぎの男がいた。明治の末のことであるが、前に言った山落場へ萱刈りに往き、小屋掛けして泊っていたところが、小屋のすぐ後から年寄りの声で、ひどく大きくあはははと二度迄笑ったそうである。また同じ人が白見山で、女の赤い抜毛が丸めて落ちているのを見たそうなが、この種の抜毛は猟人はよく見かけることのあるものだといわれている。...
View Article貞任高原への道
行けるかな?と疑心暗鬼だったが、中腹までは問題無く車で進めたけれど、その奥にはやはり雪が残っていた。上まで行くには後、一週間は必要だろう。 上の方は木を中心に雪融けが進んではいるが、完全に溶けるにはやはり5月にならないと。 遠野での福寿草は、綾織町と小友町が早く、既に福寿草は終わっている。しかし土渕は、意外に咲くのは遅い方。今から咲き始める福寿草もチラホラ。...
View Article遠野不思議 第八百二話「ほたるの家」
「ほたるの家」なるものが出来ていた。まだ完成途上のようだが、これは果たしてホタルを鑑賞する為の建物なのだろうか? 確かに裏手には川が流れており、ホタルがいてもおかしくはない。 ただ何となく、普通の寄合所で名称が「ほたるの家」の様な気がする…。
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