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盗まれる家紋と名前

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「徳川家当主が、徳川家家紋の商標登録に異議」 ←このような事件が起きた。この徳川家の家紋を登録したのは、水戸市のイベント会社。「お守り・お札」「日本酒」などに使用するとして、水戸徳川家の「葵(あおい)紋」に似たマークを商標として出願し、昨年12月に登録されたという。実は微妙に違うらしいが、パッと見た眼で、その違いが分かる人がどれだけいるだろう?家紋は武家社会で特に広まったが、家紋は単なる記号では無く、その一族の象徴であり、意識そのものでもある。よく「一族の名を汚さぬように」とか「家紋を傷つけないように」という言葉を、ドラマや映画で聞いた事があるが、実際にこの言葉を子孫に対して伝える家系も日本の社会には存在する。今回、家紋を商標登録された徳川家もそうだろう。つまり今回のこの事件は、徳川家にとって知らぬ間に魂を盗まれた事に等しいのだと思う。

また、少し前に、岩手県の久慈市を舞台にした「あまちゃん」というドラマの主演をした能年玲奈という女の子が、独立のドタバタの末、本名である"能年玲奈"という名前を使えなくなったそうである。子供が生まれて、その子供の名前を親が名付ければ、命名権は親にあるという事になる。しかし、能年玲奈の失敗は、親に命名権の有る筈の本名を、直接芸名として使用した事になる。芸名になるという事は、その名前が商品となるという事。所属したプロダクションに、本名を抑えられたからだ。例えば、紫式部も清少納言も本名では無いように、昔は本名を名乗る事は無かった。本名を明かす場合は、その明かす相手が、生涯の伴侶となる時だった。何故ならば、本名を明かせば呪いをかけられてしまう可能性があるからだ。さすがに、この現代となって呪いなどある筈も無いとは思うが、まさに能年玲奈は、本名を明かした為に、本名を盗まれるという呪いにかかってしまったという事だろう。以前にも書いた、瀬織津姫の商標登録の件も、神名を奪ったと云う行為は魂を奪うものであるから、神そのものを呪う行為に他ならないだろう。

ただ今回の一番の問題は、特許庁にあるだろう。なんでも政治家の名前は保護されているから、商標登録の対照にはならないと聞いた。しかしその代わり、それ以外の名前や家紋までもが商標登録の対照にしてしまうのは、いかがなものか。審査はあるみたいだが、今回の徳川家の家紋のように、日本全国に認知されている家紋そのものを、個人の商標登録に認可してしまうとは、特許庁の職員そのものの精神が、日本人の心と、かけ離れているのではないか?神名の商標登録も含め、今回の徳川の家紋も商標登録されたという前例を作れば、今後どういう者達が、何を商標登録するか心配になってしまう。何故ならば、日本国民以外に、日本に住んでいる住民と呼ばれる者には、外国人も含まれるからだ。日本人に親しまれたものでも"金の成る木になる"と判断すれば、どんなものでも商標登録する外国人が出て来てもおかしくはないだろう。

現実として、中国ではあからさまに、全世界のキャラクターを盗んで、国内で商品化している。韓国では、日本古来の文化や、商品やキャラクターまで堂々と盗んで起源を主張している。有名なのは、青森県のねぶた祭りに韓国人を参加させ続けたら、いつの間にか韓国内で似た様な祭が始まり、いつの間にか青森県のねぶた祭りは、韓国が起源であり、それを日本人が盗んだという事になりつつあるようだ。だから今回の徳川家の家紋の商標登録や、瀬織津姫の商標登録も含めて、これらを黙認していると、いつの間にか様々なものが知らない間に商標登録され、勝手に使用できなくなる可能性もあるだろう。実際に、瀬織津姫の名前が入った神社などの御札も、商標登録違反であるようなので、各家々の家紋も商標登録されれば、紋付き袴そのものが使用できなくなるという事になる。まずは法律を正すべきで、現在の特許庁をどうにかしないと大変な事になるだろう。

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