
旅の途中、怪我をして飛べなくなった雀は、ある古い家を見つけ、そこに一晩厄介になる事にした。

その家の脇には、奇妙な大きい猫の置物が置いてあったとさ。

すると、闇の奥から、家の大きさもある化け猫が現れたとさ。

化け猫は、スルスルと雀のいる家の屋根に登った。「誰か、ワシの家に入ったニャ~」

どれどれと、化け猫は家の中を覗き込んだ。

破れた障子の穴から覗き込む化け猫。

「おお、美味そうなスズメだニャ~」

今にも襲われそうになるスズメ。危ない!

とっさにスズメは、囲炉裏の火を咥え、猫の傍をすり抜けて、家の外に火を焚いたとさ。化け猫は、火を恐れるので、それを知っていたスズメであった。

化け猫は、火に恐れを抱いて遠くから、スズメの居る家を悔しそうに眺めるだけだったとさ。どんどはれ(^^;