
秩父の三峰神社を信仰しての、石塔と祠が建っている。三峰山は、狼の斎くやまとして信仰されていた。この石塔も明治の年号が刻まれている。明治の半ばまでは、遠野にも狼がおり、それもあってなのか、この地でも信仰されたようだ。一つ加えておけば、秩父の三峰神社は正式には「三峯神社」と書き示す。これは山を頭の上に抱く、この「峯」という漢字が「山を尊敬し大事にしている」ものであるからだと。遠野の早池峰神社も、正式には早池峯山を尊敬する為に「早池峯神社」となる。

この傍らに樹木跡があるのだが、黒焦げて朽ちているのは火災に遭ったのだろうか?明治時代に祀られたものが、今では放置されている状態となっている。狼が絶滅し、その狼の恐怖が無くなると共に信仰心も失せたのかもしれない。