遠野不思議　第八百九十九話「猫神社」

猫神社が出来たという噂は聞いていたが、令和3年のどんど焼きの時にやっと寄る事が出来た。ただ二年前にもどんど焼きで遠野八幡宮を訪れたのだったが、その時もこの位置に猫神社はあっただろうか?由緒を読むと、猫神社の創建は平成25年という事だったが、自分はまったく気づかずに通り過ぎていたという事か。

詳しい由緒に関しては、遠野八幡宮のHPで猫神社をクリックして読んでください。
こういう俗説がある。犬は人間を真っ直ぐ視るが、猫は人間を斜めに視ると云う。犬は、自らの中に家族の順列を力関係で決め、その中で行動するという。しかし、人を斜めに視る猫は、人間の順列を誠実さで決めるという。猫の昔話には、人間と話し相手になるものがあるが、それは真実を見分ける耳と目があるからだとも。だから、それを信じて猫に話しかけ、人間も安心するのだとも。だから猫を苦手とする人間が、嘘が多い人間であるとも云われるのは、猫が人間を見透かす能力に長けているのだと。そう猫トイウモノは、人間の嘘を見透かすのだと。


ところが犬ではなく御犬様、つまり狼は嘘をつく人間を噛むという。尋常小学校の教科書にも、嘘をつくと狼に襲われる、噛まれると載るほどの恐ろしい狼であった。つまり、神という存在は恐ろしさも兼ね備えなければならないか。そういう意味では、神として祀られる存在に狼が多いのは頷ける。そしてこの遠野八幡宮の猫神社に祀られた猫もまた、神域に生息して参拝に訪れる人と、その本性を見続け見分けた猫であろうから、神として祀られるのは何ら不思議はない。
この猫グッズも、一気に集まったわけではないだろう。この猫神社に、今後も猫グッズは増え続けるものだと思える。
雪が邪魔で見えないのもあるので、雪が溶けたらまた見に来ようと思う。